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製作・配給会社特集:アスミック・エース・エンタテインメント |
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アスミック・エース・エンタテインメント “洋画配給会社”から“邦画製作会社”へ アスミック・エース・エンタテインメントは、映画製作のノウハウをもったエースピクチャーズ(「失楽園」「リング」「らせん」を製作)と洋画買い付けビデオ配給を専門としてきたアスミックが1998年に合併してできた日本の独立系映画会社だ。洋画の配給ビジネスと並行して、邦画の製作に力をいれている。2002年には3本の邦画のラインアップを予定している。配給と製作のほか、話題となっているのが、「リング」のリメイク作品だ。ハリウッドの新進映画スタジオのドリームワークスが「リング」をリメイクし、今夏、ハリウッド発の「リング」は全世界で公開される。 アスミック・エース・エンタテインメントの前進となったアスミックは、住友商事が講談社とアスクと共同で設立した。1985年設立当初は、洋画のビデオを販売していた。ビデオ・ディスクとソフトの普及で、「映像ビデオはなんでも売れるビジネスだった。」と、アスミック・エースの椎名社長は話す。住友商事で鉄鋼ビジネスを担当していた椎名社長は、1986年からアスミックで映像ビジネスへと予期せぬ大転身。ビデオの急成長が追い風となって、洋画の買い付けを行なうようになる。アスミック時代、椎名社長自ら映画祭に行って、洋画を試写して、日本での配給権を買い付けた。「ギルバートグレイプ」「ユージュアル・サスぺクツ」「から騒ぎ」「ショーシャンクの空に」「ファーゴ」といった良質の洋画を買い付け、日本でヒットさせた。劇場で公開した後は、ビデオやDVDの販売で稼ぐ。アスミック・エースでは年間約15本の洋画を配給する。しかし、洋画の買い付けはあくまでもライセンス業務だ。ライセンス期間が満了すれば、契約が切れる。契約終了後は、ライセンスを許諾した権利者にもどる。契約更新するかどうかは権利者との別交渉だ。さらに、日本で許諾を受ける権利は、通常、劇場配給、ビデオ販売そしてテレビ放映権に限られる。その上、洋画の配給権の値段は上がる一方だ。「邦画を製作して、製作会社が全ての権利を保有して配給・販売することができれば、映像ビジネスはもっと広がる」と、椎名社長は映画製作ビジネスの可能性を語る。
映画製作会社として エースピクチャーズの製作ノウハウを母体として、今年は3作品を製作・配給する。「阿弥陀堂だより」「ピンポン」「王様の漢方」だ。 アスミック・エースでは、映画の企画とディベロップメントの部分を担当する。原作を探したり、オリジナルのアイデアに基づいて映画化を企画し、その過程で脚本を練り、監督や主演などのキャスティングを決定する。映画製作の資金調達は、製作委員会方式を使う。製作委員となって資金提供をした企業が、その出資の割合に応じて、収益配分を受けるやり方だ。日本ではすっかり定着した映画資金調達方法だ。「ピンポン」でも同じ方法がとられた。夏公開予定の新作「ピンポン」は、小学館から出版された人気コミックが原作となっている。2001年の3月頃、原作に惚れ込んだTBSの監督が脚本と映画化企画をアスミック・エースに持ち込んだのがきっかけだった。アスミック・エースでは新進脚本家を雇い、この脚本を何度か書き直し、社内の配給、販売部門からのフィードバックなどを参考にして、映画化にゴーサインを出した。一度ボツにしたTBSも生まれ変わった脚本での映画化に興味を示し、製作委員として参加。原作権をもつ小学館と他にも出資者が集まり、製作へと。去年8月から撮影に入り、現在はポストプロ中とのこと。とんとん拍子だった。完成した映画は、カンヌや香港といった著名な映画祭に出品し、海外販売を目指している。 ハリウッド発「リング」 1997年に日本で公開されて大ヒットとなった「リング」。続編も作られ話題となったホラー映画だ。その「リング」がハリウッドでリメイクされ、日本に逆輸入される。「リング」の英語版のコピーをハリウッドのすべての映画スタジオに送った時は、見向きもされなかったそうだ。きっかけとなったのは、「リング2」のヒットだった。海外の製作会社数社からリメイクの申し出があった。ニューライン・シネマの買い付け部門であるファインラインが「リング」の北米での劇場公開を条件にリメイクに応じたので、アスミック・エースはファインラインにリメイク権を売った。その後、ファインラインの社内でリストラがあり、交渉の担当者は退職。一時、「リング」のリメイクは宙に浮いてしまった。ところが、「リング」に興味を示した映画スタジオが他にも現れた。それは、ドリームワークスとディズニーであった。結局、ディズニーよりも高い金額を申し出たドリームワークスがリメイク権を取得した。リメイク権の値段は100万ドルと言われる。ドリームワークスでは、「リング」のビデオを試写したウォーター・パークス(スピルバーグ監督と一緒にアンブリン・エンターテインメントという製作会社を経営。「A.I.」「グラディエーター」「メン・イン・ブラック」などのヒット作を製作)が、「リング」のリメイクを製作。2001年の12月からクランクインした。ラテン系の監督と「マルホランド・ドライブ」(2001年)で主役を演じた新人女優を起用した。ハリウッド発「リング」はアスミック・エースの配給で、日本では夏公開予定。邦画のリメイク権がハリウッドの映画会社に販売されたという話はよく耳にするが、実際にリメイクにこぎつけた邦画は数少ない。「リング」をきっかけに、ハリウッドの映画会社との繋がりをこれからどう生かしていくのか、これからの活動が注目される。
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