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マーチャンダイジング |
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マーチャンダイジング・ビジネス生みの親は 「スター・ウォーズ」のルーカス監督 1.マーチャンダイジング・ビジネスとは 過去20年間の間で、アメリカでのマーチャンダイジング・ビジネスは大きく変わりました。元ねたのないオリジナル商品から、アニメ、コミック、映画のキャラクターといった映像の第二次マーケットとしてのマーチャンダイジング・ビジネスへと様変わりしました。 アメリカでは、ディズニーやワーナー・ブラザースのキャクラター・グッズはもちろんのこと、何十年に一度のヒットと言われる「ニンジャ・タートル」「パワーレンジャー」のキャラクター・グッズ、映画では「バットマン」のアクション人形、バットカー、「スターウォーズ」「スタートレック」、「エイリアン」「007」シリーズ、「ジュラシック・パーク」「メン・イン・ブラック」といったマーチャンダイジング・ビジネスが花盛り。「マーチャンダイジング収益は、劇場収益の3倍以上」といっているのは、「モータル・コムバット」のプロデューサー、ラリー・カサノフ氏。「モータル・コムバット」のフランチャイズは、アーケイド・ゲーム、コミック雑誌、CD-ROM、アクション人形などにわたり、そのマーチャンダイジング収益は30億ドルを超えています。 劇場収益の3倍と言われるマーチャンダイジング・ビジネスは、ハリウッドでどのように発展したのでしょうか。 2.マーチャンダイジング・ビジネスの生みの親はジョージ・ルーカス 1977年に初めてアメリカで劇場公開されたSF映画「スター・ウォーズ」。続編である「帝国の逆襲」そして完結編である「ジェダイの復讐」と立て続けにボックス・オフィス・ヒットとなりました。この3部作は、1997年にディジタル再編集化され、再びスクリーンに戻ってきました。1997年アメリカでの劇場収益は、3部作でしめて25、000万ドル。1977年以来、世界中で総額13億ドルの劇場収益を記録しています。 監督、脚本家を兼ねるルーカス氏は、「スター・ウォーズ」の劇場収益から40%のネット収益を得ます。ルーカス氏は収益配分の外、「スターウォーズ」の最も大きい収益源であるマーチャンダイジング、そして出版権、サウンドトラックなどの権利を持っています。さらに、「帝国の逆襲」と「ジェダイの復讐」はルーカス氏自身が制作資金を出しており、全権利を保有しています。3部作のマーチャンダイジングからの収益は、40億ドルを報告されています。ルーカス氏はアメリカで最もリッチなビジネスマンと言えましょう。 3.スター・ウォーズ 「アメリカン・グラフィティ」で一躍有名になったルーカス氏。ルーカス氏がずっと構想を暖めていたSF映画「スター・ウォーズ」。その制作費は、1975年当時の1,000万ドル。「SF映画は難しい」と言われながらも、ルーカス氏の才能を信じていた当時の20世紀フォックスの社長アラン・ラッド・ジュニアが「スター・ウォーズ」にゴーサインを出しました。 ルーカス氏とフォックスとの間の契約交渉内容は、以下のようでした。 フォックス側は、$1,000万ドルの制作費をファイナンス。全世界での映画の配給権(テレビ、ホームビデオ含む)を取得。
映画からのネット収益の40%、続編を作る権利、出版権、サウンドトラック の権利そしてマーチャンダイジングに関する全権利。 最終的には、フォックスとルーカス氏との間で60対40の割合でのマーチャンダイジング収益を折半し、2年後に100%の権利がルーカス氏に移転するということになりました。ルーカス氏は、ネット収益の他、40億ドルと言われるマーチャンダイジング収益の100%を受け取っています。 4.フォックスのジレンマ 大物監督ルーカス氏を$50,000で買った、と喜んだのはフォックス側弁護士。しかし、「スター・ウォーズ」のマーチャンダイジングの権利を放棄したことがどういう意味を持つのか気づくのに何年もかかりませんでした。 「スタジオとしては、最も大きなミスをおかした」と言うのは当時交渉にあたったルーカス氏の弁護士(ロサンゼルス・タイムズ紙)。 20年前のハリウッドでは、「マーチャンダイジング、サウンドトラックは収益に結びつかない」とか、「ゴミ」と言われていました。スタジオでは、ボックス・オフィスの数字を重要視していましたし、マーチャンダイジングを扱う部門そのものがありませんでした。 また、フォックスでは1967年に「ドクター・ドリトル」を劇場公開した時、マテルとともに時計、帽子、薬箱キットといったドリトル・グッズを展開しました。ところが映画の興行成績が失敗したこともあり、ドリトル・グッズは在庫と返品の山となりました。少な目にみても、$20,000万ドル相当の商品在庫を抱えたそうです。今でも、カリフォルニアにあるマテルの倉庫には、ドリトル・グッズの在庫があふれているのではないかと言われる程、賛嘆たる結果に終わりました。 フォックスは過去の失敗にこりたため、「スター・ウォーズ」のチャンスを見送ったということでしょうか。 5.スター・ウォーズ・グッズ ルーク・スカイウオカー、ハン・ソロ、レイア姫、ダース・ベーダー、ヨダ、オビワンケノビ、R2-D2、C-3PO、チューバッカ、ストームトルパー、デス・スター、数え切れないキャラクターの数。「スター・ウォーズ」は、最初からマーチャンダイジングを想定して作られた、ハリウッドで最もサクセスしたフランチャイズ映画と言えます。 1977年に「スター・ウォーズ」がアメリカで劇場公開された当時、スター・ウォーズ・グッズのライセンスを手に入れたのはケナーというシンシナチにあるおもちゃ会社でした。ルーカスフィルムは、ケナーに対してスター・ウォーズ・グッズの独占権を年間$100,000でライセンスしました。ケナー自身もここまでヒットするとは想像していなかったのではないでしょうか。 ケナーは1991年おもちゃ会社の大手ハスブロに買収されます。この頃には、スター・ウォーズ・グッズの販売が低迷していました。そこで、ハスブロの会計士はルーカスフィルムに対する支払いをストップしていました。 1992年にルーカスフィルムは、ハスブロの他に、ガルーブというおもちゃ会社に独自のスター・ウォーズ・グッズを製造販売する権利をライセンスしました。ガルーブとの契約は、$12,000万ドル相当のグッズ販売を目的としたライセンスでした。元々のライセンシーであるハスブロは、$20,000万ドルのグッズ販売の権利をとりました。気になるルーカス氏の取り分は、アドバンス、ギャランティ、そしてロイヤルティ15%と言われています。 当時のハスブロの販売総額の6%は、スター・ウォーズ・グッズからの収益であり、ガルーブは、販売総額の3分の1がスター・ウォーズ・グッズでした。 また、通常のマーチャンダイジング・ロイヤルティはグロス・セールスの5〜10%です。ディズニーは15%、「パワーレンジャー」で有名になったサバンは14%以上を取ると言われています。ルーカス氏はマーチャンダイジングの部門でも優れた交渉力を見せているようです。 6.新スター・ウォ−ズ 1999年の5月に公開予定の新「スター・ウォ−ズ」題して「The Phantom Menace」。若い頃のオビワン・ケノビとアナキン・スカイワォーカー(後のダース・ベーダー)を中心にしたストーリー。第2部は2003年、第3部は2005年をターゲットとしています。新しい3部作で、ルーカス氏は、500以上の新しいキャラクターと75以上の乗り物を発表する予定です。最大手のマテル、プレイメイツ、といったアメリカのおもちゃ会社がこの新しいディールに食い込もうと動き回ったようですが、最終的に、ルーカスフィルムは、もともとのライセンシーであるハスブロとガルーブと契約しました。 このディールで、ハスブロはルーカス氏に会社の株式の5%(17,000万ドル相当)を支払う。ガルーブはルーカス氏に会社株式の20%(5,700万ドル相当)を支払う。ロイヤルティは、6億ドルと予想されています。 7.権利保護も忘れずに 日本はキャラクターの宝庫。ルーカス氏自身も黒沢監督を尊敬し、「スター・ウォーズ」のメイン・キャラクターは日本の影響を受けているようです。日本発のキャラクターがアメリカでもブレイクすることを期待しています。 キャラクターの権利保護も忘れずに。 映像新聞2000年8月28日掲載 (c) 2000 Midori Mahl All Rights Reserved |
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